戸建てを売却して出た利益のことを「譲渡所得」といい、算出するときには、建物は減価償却した金額を差し引きます。
この記事では、これから戸建てを売却したいとお考えの方に、譲渡所得を計算するときに必要となる減価償却とは何か、またその計算方法をご紹介します。
戸建てを売却した譲渡所得を算出するときに使う減価償却費とは
戸建てを売却して出た利益を「譲渡所得」といい、譲渡所得に対しては譲渡所得税を支払う必要があります。
譲渡所得は、「譲渡金額−(取得費+譲渡費用)」で計算します。
このうち譲渡金額は戸建てを売却した金額、譲渡費用は売却にかかった経費のことです。
そして取得費は、「土地価格+建物価格+購入諸費用−建物減価償却費」で計算します。
減価償却とは、戸建てが建てられてからの年数に応じた価値を計算する方法で、主に会計手続きで必要です。
土地と違い、建物は経年とともに古くなって価値が少しずつ減少していくと考えられています。
そのため会計処理をするときには、毎年減少した価値を計算して算出し、経費として計上できるようになっています。
譲渡所得を計算するときも同様に、算出された金額を減価償却費として取得費から差し引くのです。
戸建て売却時の譲渡所得の計算に使用する減価償却費の算出方法
それでは具体的に、減価償却費をどのように算出するのかご説明しましょう。
減価償却費は、基本的には「定額法」と呼ばれる方法で計算し、計算式は以下の通りです。
「減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数」
このうち建物購入代金は、売買契約書に記載された金額のうち、建物分だけを使います。
償却率は、建物の構造に応じて決められていて、戸建てで「木造」と「鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造」の場合は以下の通りです。
木造
耐用年数:33年 償却率:0.031
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造
耐用年数:70年 償却率:0.015
経過年数は、購入後の年数をカウントしますが、6カ月以上の端数は1年に繰り上げ、6カ月未満は切り捨てて計算しましょう。
例えば3,000万円で購入した木造のマイホームを20年5カ月で売却した場合には、所有期間は5カ月を切り捨て20年として次のように計算します。
減価償却費=3,000万円×0.9×0.031×20年=1,674万円
この金額を取得費にあてはめて、最終的な譲渡所得を算出するのです。
まとめ
戸建てを売却したときに出る譲渡所得を計算するときには、建物については減価償却費を算出しなければなりません。
実際に戸建てを売却するときには、詳しい専門家にご相談するようにしてください。
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